電気自動車用充電設備についての基礎知識

環境に配慮した次世代の自動車として注目されている環境対応車(エコカー)。国の目標では、エコカーの割愛は030年までに20~30%まで普及が進むことが強く期待されています。

電気自動車・プラグインハイブリッド自動車について

電気自動車は、EV(Electric Vehicle)と呼ばれ、搭載されている電池に蓄えた電気でモーターを回転させ走行します。

プラグインハイブリッド自動車は、PHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)と呼ばれ、プラグで充電可能な電池のほかにエンジンも搭載して双方を併用して走行します。電池不足時には、ガソリンエンジンを使用したハイブリッド走行が可能です(PHVとも呼ばれます)。

どちらも、電力を動力源としているため充電が必要です。電力は、車の外部から専用の充電ケーブルによって、車の電池に充電されます。

各自動車メーカーから販売されている主なEV・PHEV(PHV) (一例)

三菱自動車 i-MiEV -M- (EV)

普通充電: 

100V 約14時間で満充電

200V 約4.5時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

5m

急速充電(50kW):

約15分で80%充電

総電力量: 10.5kWh

航続距離: 120km

 


三菱自動車 i-MiEV -X- (EV)

普通充電: 

100V 約21時間で満充電

200V 約7時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

5m

急速充電(50kW):

約30分で80%充電

総電力量: 16kWh

航続距離: 172km

 


三菱自動車 アウトランダーPHEV (PHEV)

普通充電: 

100V 約13時間で満充電

200V 約4時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

5m

急速充電(50kW):

約25分で80%充電

総電力量: 12kWh

航続距離: 60.8km

 


日産 LEAF (62kWh)

普通充電: 

200V3kW 約24.5時間で満充電

200V6kW 約12.5時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

7.5m

急速充電(50kW):

約40分で80%充電

総電力量: 62kWh

航続距離: 570km

 


トヨタ プリウスPHV

普通充電: 

100V 約14時間で満充電

200V 約2時間20分で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

7.5m

急速充電(50kW):

約20分で80%充電

総電力量: 8.8kWh

航続距離: 68.2km

 


メルセデス・ベンツ日本 S550eロング

普通充電: 

100V 設定無し

200V 約4時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

4m

急速充電(50kW):

非対応

総電力量: 8.7kWh

航続距離: 29.1km

 


ビー・エム・ダブリュー BMW i3

普通充電: 

100V 設定無し

200V 約12~13時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

7.5m

急速充電(50kW):

約45分で80%充電

総電力量: 33.2kWh

航続距離: 390km

 


ポルシェ・ジャパン Panamera4

普通充電: 

100V 約15.7時間で満充電

200V 約4.4時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

2.5m(7.5mの無償オプションあり)

急速充電(50kW):

非対応

総電力量: 14kWh

航続距離: 51km

 


フォルクスワーゲン GolfGTE

普通充電: 

100V 設定無し

200V 約3時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

7.5m

急速充電(50kW):

非対応

総電力量: 8.7kWh

航続距離: 53.1km

 


ホンダ クラリティPHEV

普通充電: 

100V 約50時間で満充電

200V 約6時間で満充電

車載充電ケーブルの長さ:

7.5m

急速充電(50kW):

約30分で80%充電

総電力量: 17kWh

航続距離: 114.6km

 

充電設備の種類について

電気自動車の充電設備には、大きく分けて普通充電と急速充電の2種類があります。急速充電器は、電源に三相200Vを使用した出力50kWが一般的です。高圧供給による契約が必要な場合が多く、設置にコストが掛かります。高速道路のサービスエリアなど短時間で充電をする必要がある場所への設置が想定されています。

 

普通充電器は、一般に使用される単相AC200V または100Vを使用します。(三相200Vは使用できません)

急速充電器より充電時間はかかりますが、設備導入費用の負担が比較的少なく、長時間駐車する住宅や事務所などのプライベートエリアや時間貸し駐車場・宿泊施設・商業施設などパブリックエリアでの利用におすすめです。なお、普通充電器にはさらに「コンセント型」と「充電ケーブル付き」があります。